“Aspirations for TICAD7 by African and Japanese Civil Society”

2018年10月5日(金)午前10時~12時まで、東京プリンスホテル末広の間にて、TICAD閣僚会合のサイドイベント”Aspirations for TICAD7 by African and Japanese Civil Society” を開催しました。

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アフリカ市民協議会議長 マウンゴ・ムーキさん

主催のアフリカ市民協議会(Civic Commission for Africa)議長、マウンゴ・ムーキさんの挨拶に続き、同団体と市民ネットワークforTICADの代表5人が、閣僚会合に向けて作成された提言書を発表しました。

提言書は『アフリカ連合のアフリカ開発50年計画「アジェンダ2063」達成に向けたアフリカの開発のための互恵的な協力関係の推進ー日本とともに、多様な関係者が真に参画できる構造を備えた、アフリカの開発のためのパートナーシップをより強力に促進するTICADの実現を』と題し、7つの大志をまとめています。

「私たちが望むTICAD」に向けた市民社会の7つの大志
1. アフリカの開発のために真に多様な関係者が参画する構造を持つTICAD
2. アフリカの、人間中心で持続可能、しなやかで復元力のある開発をけん引するTICAD
3. 統合的で活力のある、真に包摂的な経済を作るためのアフリカの努力に示唆を与えるTICAD
4. 気候変動と闘い、アフリカの生物多様性を守る強い政治的意志を持つTICAD
5. 平和を促進し、人権、参加型民主主義、良き統治、アフリカの団結を尊重するTICAD
6. アフリカの文化的なアイデンティティ、共通の資産・価値・倫理規範を尊重し、日本とアフリカのあらゆるレベルにおける文化、スポーツ、社会、知的交流を促進するTICAD
7. 東アジアとアフリカの開発に関する、調和のとれた、協調的で透明性の高い、建設的かつ互恵的なパートナーシップの構築に向けて、具体的な方向性を示すTICAD

提言書フルテキスト:日本語版英語版フランス語版

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7つの大志を発表するCCfAと市民ネットワークforTICADメンバー。左からアリ・ゼディーニさん、オウマロウ・コアラガさん、ムンタガ・トゥーレさん、ポール・オクムさん、米良彰子さん

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タンザニアの女性HIV/AIDS陽性者ネットワークで活動するジョアン・チャムングさん

児童労働問題に取り組む特定非営利活動法人ACEの近藤光さん

児童労働問題に取り組む特定非営利活動法人ACEの近藤光さん

 

 

 

 

 

 

 

つづいて、それぞれの団体での活動から、具体的な事例の紹介が行われました。まず、保健分野の活動についてジョアン・チャムング・スヤさん(HIV/AIDS女性陽性者タンザニアネットワーク)が発表しました。続いて、ビジネスと人権の視点から、児童労働問題に取り組むACEの近藤光さん、平和構築分野では、ウィリブロード・ゼングワさん(非識字・紛争・人権侵害に取り組むアフリカ・ネットワーク(ANICHRA)、最後に日本に住むアフリカの人びとの視点から、アフリカと日本をつなぐ活動を展開しているトニー・ジャスティスさん(アフリカン・ヘリティッジ・コミッティー)が活動についてと今後に期待することを発表しました。

非識字・紛争・人権侵害に取り組むアフリカ・ネットワーク(ANICHRA)のウィリブロード・ゼングワさん

非識字・紛争・人権侵害に取り組むアフリカ・ネットワーク(ANICHRA)のウィリブロード・ゼングワさん

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日本でアフリカフェスティバルなどを開催し、日本とアフリカの交流促進のための活動を展開しているアフリカン・ヘリティッジのトニー・ジャスティスさんと萩平順子さん

 

 

 

 

 

 

 

 

各発表につづき、TICAD共催者として外務省の紀谷昌彦参事官とUNDP(国連開発計画)のラミン・マネ アフリカ地域サービスセンター局長にコメントをいただきました。紀谷参事官からは、TICADにおける市民社会の関与の意義、それによって実現するTICADのビジョンを含めてお話いただきました。特に、市民社会の提言書については、7つの大志の一つひとつについて、外務省として特に重要だと思う点を指摘し、今後、アフリカの市民社会を中心にさらなる関与に期待する旨をお話しいただきました。ラミン・マネ氏からは、ご自身の市民社会との関りとともに、UNDPが市民社会組織と政府との間にたち、より建設的な話し合いを促進すべく活動してこられたことなどについても触れてもらいました。また、お二人に加えて市民社会よりCCfA副議長のウィリブロード・ゼングワ氏、市民ネットワークforTICADの稲場雅紀がパネルディスカッションに加わりました。

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パネルディスカッション。左からウィリブロード・ゼングワ氏(CCfA)、ラミン・マネ氏(UNDP)、紀谷昌彦氏(外務省)、稲場雅紀(市民ネットワークforTICAD)

参加申込の時点で定員を超える70人の参録があり、やむをえず途中で満員御礼を出して登録をお断りせざるを得ませんでした。当日も、新たに椅子を借りてくる必要があるほど多くの方に来ていただき、心より感謝申し上げます。このイベントをご支援いただいたUNDPと日本政府外務省に、改めて御礼を申し上げます。