2019年2月2日に開催された「よこはま国際フォーラム~TICADタウンミーティング~なんでも聞こうTICADのこと」での会場との質疑応答を記載します。(   )は返答した人を示しています。

TICADでは市民ボランティアは募集していますか?
横浜市民として何か直接関われる機会はありますか?

(横浜市)市民ボランティアについては、外務省を中心にして、どういった活動内容をしていただくのか検討しています。決まり次第、広報等で発信をしようと考えています。

やはり若い世代、特に大学生の方に参加いただけるようなものを中心に検討中です。また、本番に向けて市内全域でイベントを行います。たくさんの方にご参加いただいて、機運を盛り上げるということを期待をしています。本番でも、市民の方が参加できるセミナー、イベントを会場内でも開催したいと思います。これから主催者である外務省と相談して決める予定です。

公式なイベントや要人受け入れのための学生ボランティアについて、大学や横浜市と相談中です。TICAD7までの間にアフリカ関係のイベントを全国でやっていこうと、TICAD7パートナー事業という枠組みをはじめました。日本とアフリカ関係の強化に関する非営利の行事でしたら、申請していただき、TICAD7のロゴを使ってほしいと思います。外務省はじめ、TICAD7のFacebookでもこうした行事を宣伝します。

アフリカのフェスティバルなどはできませんか?

(横浜市)毎年4月に(横浜市の)赤レンガ倉庫でアフリカンフェスティバルを民間団体が行っています。どなたでもご参加できます。また、アフリカの大使館側と、横浜市内でアフリカの各国大使館が参加したイベントをアフリカの文化を楽しんでいただくという視点で計画をしています。横浜市のホームページ等で常に発信していますので、チェックしてください。

アフリカのSDGsへの取り組みを教えてください

(カメルーン大使)経済発展のレベルがアフリカ各国でまちまちです。SDGsといっても様々な目標があり、国によって何を重視しているのかも異なります。例えば、ある国においては安全保障の問題が最重視されていれば、国家予算の多くは安全保障のために費やされます。清潔な水が必要ということは分かっていても、井戸を掘るためのお金はその影に隠れて余り使われないということになります。SDGsはどの国にとっても重要であることは事実ですが、同時にそれぞれの国によって目標の達成の仕方も異なっています。

アフリカではどのようなビジネスの需要がありますか?

(カメルーン大使)産業化がなぜ発展に寄与するのかということとも関わりますが、ノウハウを身につけるということ、技術を移転していくということ、就業機会をつくっていくということが産業化で実現するため、発展に欠かせない要素となるわけです。私たちが期待している企業とは、技術の面に於いて、全てのセクターで経済発展に寄与してくれる会社です。アフリカに来て何かを販売しておわるような事業ではなく、パートナーシップを築ける事業です。

また、事業を継続できるようなプランもつくってくれる企業が私の期待する日本企業、そしてパートナーであります。大分県でこうした事例となるプロジェクトを見学させていただく機会がありました。単にアフリカでものを販売して終わりではなく、未来にむけて何かを構築し関係を継続させていけるような企業を期待しています。就業の機会をつくってくれること、技術移転を実現させてくれること、そして何よりも販売する相手ではなく、パートナーとして事業を展開する企業です

アジアでの成功をどのようにアフリカで活用するという話がありましたが、アジアとアフリカでは、経済・文化など大きく違うと思うので、アフリカにはアフリカの開発が必要なのではないかと思います。どのように活用するのでしょうか。

法的なインフラ整備・資金協力と地元の人材育成、外部からの民間投資の組合せで、アジアは次々と発展したと思います。もちろん文化も違うところはありますが、例えばヨーロッパ・アメリカの経済発展が日本でもちょっと違う点はあるけれども出来たように、今アフリカで起きている経済成長をこういう要素を組み合わせて、アフリカなりに消化をして修正すれば、充分適用すると思っています。使えるモメンタムを生かしながら、それぞれの企業、あるいはNGOが、自ら行動を起こして現場で変化を起こしていくこと、それによってこのような事がおきると思うので、メカニズム頼りになってはいけない、むしろ我々一人一人が担っていくことが大事だと思っています。

(カメルーン大使)今度のTICADでもの投資のEXPOがあるかもしれません。やはり透明性を担保して、どのようなプロジェクトに使えるかということを明快にしていく必要があると思うと同時に、次のTICADに期待する展望としては、保健・衛生への日本への参加を期待しています。また、外務省のホームページによく渡航状況が出ていて、アフリカの国々をみると真っ赤で非常に危険な地域なのではないかというイメージをもたれているのではないかと思いますが、実際に私は週に30件程の渡航ビザの許可をしていますけれども、実際に被害にあったという日本人の話は聞いたことがありません。日本は何かを変えていく力を持っているということに間違いはありません。民間企業の参加を今後も是非奨励していきたいと思います。日本は技術・誠実な心・そして惜しまない努力という非常にしっかりとしたブランドを持っています。技術の上では、日本は世界一だと確信していますし、日本がアフリカの開発に一役を買うことで何かを変えていけると確信しています。