2月16日、
まず、司会で市民ネットワーク for TICAD世話人の高橋郁さん(ウォーターエイドジャパン)より挨拶と簡単なAfri-Can紹介のあと、日本アフラシア学会会長で愛知学院大学で教鞭をとられているサリビックさんに「貧困・援助・汚職 – 非営利、非政府の役割を考える- ウガンダの事例から」と題して基調講演をしていただきました。
サブサハラアフリカ全体の1960年代の流れとパン・アフリカ主義構想、そして1970年代以降の紛争、独裁、解放のなかで人びとは何と闘ってきたのか、結果として政治レベルで何が起き、人びとの生活にどう影響しているのか、ということについて限られた時間の中で簡潔にまとめてくださいました。また、ウガンダの事例を写真も含めて具体的に紹介していただき、ご自身の体験を通じた効果的な市民レベルの交流についても触れていただきました。
つづいて、東京大学未来ビジョン研究センター講師で、最近「RITAコンゴ」というNGOを設立された華井和代さんに「資源でつながるアフリカと日本:消費者市民の役割を考える」と題して講演をしていただき、コンゴ民主共和国における鉱物採掘の現場と私たちが日々使っている携帯電話とのつながりを詳しく解説していただきました。いわゆる「紛争鉱物」かそうでないかという定義だけではカバーできない現実、複雑なサプライチェーンを経る間に加害者意識が薄められ、「維持」されている貧困や人権侵害の構造的問題、一方で世界的な潮流として企業も行動を変えつつあることなどがわかりました。
3番目の発表者として市民ネットワークforTICAD世話人の稲場雅紀さん(アフリカ日本協議会)が、TICADVIとTICAD7を終えた市民団体のネットワークとして、TICAD7とそれまでの活動を振り返り、アフリカの市民団体との連携を含めて達成したこと、達成できなかったことをまとめ、今後の方向性についての発表を行いました。
また今回のイベント開催にあたり、日本アフラシア学会に多大なご協力をいただきました。この場を借りて御礼申し上げます。