基本的なTICAD本会議および閣僚会議プロセスについてご説明します。(※2010年にAUが新たな共催者となったり、TICAD VI以降は開催が3年に1度になるため、今後のTICADプロセスは大いに変更する可能性があります。)
TICAD は「宣言」と「行動計画」を採択して閉幕します。それ以降、採択した「宣言」と「行動計画」の実施を行い、また、これを検証・評価する「TICAD フォローアップ・プロセス」が始まります。TICAD IV フォローアップ・プロセスにおいては、毎年、5月の連休時(通常国会会期中で外務大臣の出張日程が集中的にとれる時期)にアフリカの各地域(東・西・南・北)にて閣僚会議が開催されます。この閣僚会議では、毎回、行動計画の進捗状況について討議されるほか、経済開発、社会開発、環境、平和と安定などの議題が討議の対象となります。また、外相同士の二国間会談なども行われます。TICAD の一年前に開催される閣僚会議でフォローアップ・プロセスは終了し、次の TICAD の準備プロセスが開始されます。
準備プロセスはまず、局長級で構成される「高級実務者会合」(Senior Officers Meeting)から始まります。ここで宣言および行動計画が討議され、次の段階である「準備閣僚会議」に送られます。
閣僚会議において、宣言、行動計画が閣僚レベルで採択され、首脳レベルの会議である TICAD 本会議に送付されるのです。市民社会として、アドボカシーは「高級実務者会合」から「閣僚会議」までの間が中心となります。「閣僚会議」で合意が得られてしまうと、本会議までの間に大きな変更を作り出すことは困難となってしまうのです。