国際協力NGOジョイセフと、国際家族計画連盟(International Planned Parenthood Federation、IPPF)は「SDGs達成に向けた企業とNGOのパートナーシップ~日本の技術による女性のエンパワーメント~ 」を8月26日午前、共催しました。
ジョイセフは約170ヶ国で活動するIPPFの東京連絡事務所として、セクシュアル・リプロダクティブヘルス/ライツ(性と生殖に関する健康と権利、SRHR)や女性のエンパワーメントを推進しています。SRHRとは、妊産婦の健康、妊娠・出産に関する自己決定権、性暴力や児童婚の防止など、生涯の健康に及ぶ概念です。
サイドイベントでは、ジョイセフのアフリカの事業に長年協力しているテルモとサラヤの両株式会社、IPPFと事業協力しているパナソニック株式会社、外務省国際協力局国際保健政策室の担当者も登壇し、企業としての取り組みや活動例を説明しました。
住民主体で草の根の活動を展開するジョイセフとIPPFは、政府・企業・NGOという「官・民・市民社会」が参加する事業の例を報告しました。ジョイセフが紹介したのはザンビアでの活動です。ザンビアでは助産師など専門技能者の立会いなく自宅で出産を迎える妊産婦が多いため、妊産婦が出産まで滞在できる施設「ワンストップサービスサイト」を、外務省日本NGO連携無償資金協力事業を活用して開設しました。この事業ではザンビア保健省とIPPFザンビア(PPAZ)と連携し、多くの日本企業が協力しています。
IPPFガーナ(PPAG)は、パナソニックが制作したソーラーランタンを女性に配付した事業を紹介しました。電気が供給されていない村で、夜中でも出産を安全にする助けになるだけでなく、子どもが夜も勉強できるようになったり、携帯電話の充電サービスなど小規模の事業を女性が始めたりと、多くの面で役立っています。
これらのプレゼンデーションを通して、SDGs達成に向けて、企業とNGOがパートナーシップを組んでいくことの大切さが訴えられました。
会場はアフリカ各国からの参加者中心にほぼ満席で、約10人が質問しました。参加者は男女ほぼ同数で、男性の意識の高さが伺えました。
(公益財団法人ジョイセフ アドボカシーグループ プログラム・オフィサー 宮地佳那子)